一人旅で感じる火山島・伊豆大島の深層

ガイドログ

7/19(土)梅雨も明けていい天気。今回は、私の宿に滞在されたひとり旅の男性ゲストを伊豆大島の見どころへご案内しました。自然、歴史、そして火山の鼓動が交差するこの島を、じっくりと“感じる”大人のツアーとなりました。


波浮港:石畳に残る、かつての賑わい

まずは、波浮港(はぶみなと)の散策からスタート。
明治、大正、昭和にかけて漁業と文学で栄えたこの港町。今回は歩いてのんびりと散策。石畳や古い旅館、文学碑をめぐりながら「ここには確かに人の暮らしがあった」と感じられる時間でした。

「昔の賑わいが、景色の中に静かに残っているのがいいですね」とお客様。心の余白を感じるような、波浮の時間が流れていました。


筆島:火山島のルーツにふれる

続いて訪れたのは、火山島・大島の成り立ちを象徴する筆島
太平洋を背景にそびえるその姿に、ゲストもシャッターを切る手が止まりませんでした。


裏砂漠:黒い大地に立つということ

次に向かったのは、日本で唯一の「砂漠」とも称される裏砂漠。黒い火山灰が広がる荒涼とした風景に、ゲストは思わず「まるで別世界」と一言。遠くに見える房総半島。吹き抜ける風。何もないからこそ、地球の“肌”を歩く感覚を味わえます。自然と無言になる時間が、逆に濃密でした。


三原山:山頂から火口へ、溶岩の記憶をたどる

裏砂漠から離れて、伊豆大島のシンボル三原山へ。トレッキングへ向かいました
駐車場からまずは山頂へ、途中溶岩流の跡などを辿りながら向かいました。溶岩の形状の違いなどを楽しみながら山頂まではあっという間に到着。そこからお鉢巡りルートを歩き、溶岩の跡や火口壁のダイナミックな地形をじっくり観察。

中央火口展望台にも立ち寄りダイナミックな火口を間近に感じました。ふとお客様を見ると感無量の表情でした、ガイドとしてもうれしい瞬間でした。山頂から見るカルデラ内の地形、噴火の痕跡、植物の回復力…。ここは、自然が描いた“壮大な地質の教科書”です。


昼食は「歌の茶屋」にて

お昼は、三原山山頂駐車場にある歌の茶屋でひと休み。島の空気を感じながら、地元の味をゆっくり味わいました。私は明日葉天ぷらそばをチョイス!窓際の席で涼しい風に打たれながら疲れた体を癒しました。


旅の終わりは元町港にて。海風に吹かれながら、「また来ます」と静かに言葉を残してくれたゲストさん。島の風景も火山の鼓動も、きっと心に残っているはずです。


ではまた。

かんちゃん

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