島暮らしと防災

ガイドログ

6/5(水)に気象庁の職員の方によるジオガイド向け火山観測機器のフィールドワークがありました。伊豆大島に暮らしていると起きる可能性のある災害といえば、津波、地震などが考えられますが、何より噴火の可能性があるという事実は無視できないです。もし噴火したらどうする!?を普段あまり考えていなかったので改めて備えるいい機会となりました。

今回は三原山に設置している観測機器をメインに説明とご案内していただきました。
光波距離計、GNSS、監視カメラ、全磁力観測機など普段見かけるけどどのように観測が行われているかをより詳しく知ることができました。

光波距離計は2点間のレーザー光線で距離を測り距離が伸びているか縮んでいるかを測り火山の動きを見ています。こういう装置は男子好きですよね。wレーザー光線という言葉に思わずわくわくしちゃいました。また監視カメラは24時間三原山の様子を見ることができます。こちらは主に山頂付近の噴気を観測しています。気象庁のリンクより監視カメラの映像は確認可能です。

気象庁|監視カメラ画像(伊豆大島 北西外輪)
気象庁が提供するページです

各観測機器により様々な方法で火山を観測し噴火が起きる予兆を測ったりしているんですね〜。

噴火警戒レベルというのが5段階あり今はレベル1静穏状態、活火山であることに留意するという状況です。静穏だからと言って油断せず、あくまで活火山を登っているということを心掛けないといけません。

山頂付近ではGNSS観測機、全磁力観測機、中央火孔北監視カメラの説明をしていただきました。
GNSS=GPSと
中央火孔北カメラは火口の中を監視するカメラです。こちらもリンクより確認できます。
https://www.data.jma.go.jp/vois/data/tokyo/volcam/volcam.php?VC=31702

もし登山中に噴火が起きた時は目安としては三原神社鳥居からパホイホイ溶岩付近まで20分、そこから御神火茶屋まで25分、合計45分間で逃げるのを目安にした方がいいとのこと。それまでの間に3箇所退避壕もあるのでそこまでの時間も把握した方がいいです。

実際に歩いて測ってみましたが目安はこんな感じ。目安時間45分に対して26分とかなり時間は縮小できそうと思います。もちろん天候状況にもよりますので油断は禁物です。退避壕間を5~7分くらいで遅くとも動く必要があるのかな?とも思います。ただ坂道なので急ぐけれど転ばないようにということも考えながらですね。

山頂(三原神社鳥居)
↓3分30秒
1箇所目の退避壕
↓6分30秒
2箇所目の退避壕
↓4分
3箇所目の退避壕
↓2分
パホイホイ溶岩付近
↓9分
山頂口
合計26分

そして、職員の方の言葉を聞いて今は静穏だけれどいつ噴火するかわからない、危険な地域に足を踏み入れているというのはいつも心掛けないといけないなと思いました。脅しにならない程度にお客様へは伝えていかないとですね。

そして噴火が発生したら、第一発見者で通報をするのも大切だけれどまずは自分の身を守ることから。いざ噴火したときのシュミレーションができてとても有意義な時間でした。ガイドとして噴火時にどう行動するかを知り、事前に島内外関わらず皆様へ伝えるのが大切だと感じました。

また普段何もなく三原山を登山できるのも気象庁の方々の観測や監視のおかげだということにも気づきました。合わせて気象庁の職員の仕事についても知ることができ職場見学のような楽しさもありました。

ジオパーク推進課の方々もこのような機会を企画していただきありがとうございます。

ではまた。

かんちゃん

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